元欅坂46の絶対的センターとしてグループを牽引し、現在は女優やソロアーティストとして唯一無二の存在感を放つ平手友梨奈さん。
今の彼女といえば、クールでミステリアスな表情がトレードマークとして定着していますよね。
しかしデビュー当初の姿を振り返ると、そこには年齢相応の屈託のない笑顔がありました。
その印象が大きく変わるターニングポイントとなったのが、2017年6月に発生した「握手会襲撃事件」だと言われています。
ファンにとってもアイドル業界全体にとっても、決して忘れることのできないこの出来事。
当時の報道や公式発表などの事実を振り返りながら、事件の経緯と、平手さんが表現者として歩んだ変化の軌跡を紐解いていきます。
2017年握手会「襲撃事件」の発生状況と経緯

事件が起きたのは、2017年6月24日のことでした。
千葉県の幕張メッセで開催されていた、欅坂46の2ndシングル「不協和音」発売記念の全国握手会での出来事です。
会場には約1万人ものファンが集まり、熱気に包まれていました。
しかし午後7時45分頃、平手友梨奈さん(当時16歳)と柿崎芽実さん(当時15歳)が並ぶレーンの手前で、男が突然「発煙筒」に点火します。
白い煙が立ち込め、会場は一時騒然となりました。
幸いにも警備員が即座に男を取り押さえたため、メンバーやファンに直接的な怪我人は出ていません。
- 午前〜夕方:幕張メッセにて全国握手会が進行
- 午後7時45分頃:平手・柿崎レーン付近で男が発煙筒に点火
- 直後:警備員が男を制圧・取り押さえ
- その後:所持品から刃渡り12.6cmの果物ナイフを発見、警察へ引き渡し
単なる迷惑行為にとどまらず、男の所持品からは果物ナイフが発見されたことで、事態は「殺人未遂」を視野に入れた深刻なものへと発展しました。
翌日が平手さんの16歳の誕生日であったことも、ファンの間にさらなる衝撃を与えた要因といえます。

入り口では金属探知機による検査が行われていたそうですが、手荷物の奥深くに隠された凶器までは見抜けなかったのでしょう。
何千、何万人という人が集まる空間で、100%の安全を確保することの難しさを痛感せずにはいられません。
逮捕された男の動機とアイドルを取り巻くネット環境

駆けつけた警察官によって、銃刀法違反などの疑いで現行犯逮捕されたのは、当時24歳の無職の男でした。
当時の報道によると、男は取り調べに対し「刺して殺そうと思った」と供述する一方で、「守ってあげたかった」という不可解な言葉も口にしていたとのことです。
一見すると矛盾に満ちたこの動機の背景には、ネット上で飛び交っていたメンバーへの心ない言葉があったとされています。
「メンバーに危険が及ぶ事件を起こせば世間の同情が集まり、ネット上の誹謗中傷が止むと思った」
男は自身もグループのファンでありながら、そんな極端な思考に陥っていました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 標的 | 平手友梨奈さんらを名指し |
| 実際の行動 | 発煙筒の点火、刃物の隠し持ち |
| 供述内容 | 「刺して殺そうと思った」「守ってあげたかった」 |
| 根本的な動機 | ネットの誹謗中傷からグループを救うため(本人の主張) |
対象を想うがゆえの行動だと本人は思い込んでいたのかもしれませんが、手段があまりにも身勝手で歪んでいます。
昨今ではSNSでの誹謗中傷が社会問題化するケースも増えていますが、それが巡り巡って現実世界の暴力へと結びついてしまう。
現代のネット社会が抱える闇の深さを突きつけられたような気がして、非常にやりきれない思いを抱いてしまいます。
事件直後の運営対応と翌日の個別握手会

発煙筒が焚かれた直後、安全確認のために握手会は一時中断されました。
しかし約1時間後、平手さんと柿崎さんのレーンは中止となったものの、イベント自体は再開されることになります。
他のメンバーたちも極度の動揺を抱えたまま、ファンとの交流を続行したそうです。
この運営側の判断に対しては、当時ネット上でも「メンバーの心理的負担を軽視しているのではないか」といった厳しい指摘が相次ぎました。
そして翌日の6月25日には、同じ幕張メッセで個別握手会が予定通り開催されました。
しかし、公式サイトからは平手さんを含む数名のメンバーが欠席することが発表されます。
この日は平手さんの16歳の誕生日当日でした。
お祝いの言葉を直接伝えたかったファンは多かったはずですが、命の危険を感じた翌日に笑顔で表舞台に立てというのは、あまりにも酷な話です。
この一件以降、各アイドルグループのイベントでは手荷物検査の徹底や警備員の増員など、セキュリティ体制が見直されるようになりました。
取り返しのつかない悲劇が起きる前に安全対策が強化されたことだけが、唯一の救いだったと私は見ています。
事件が平手友梨奈の精神・表現に与えた影響

この襲撃事件は、当時まだ10代半ばだった平手さんの心に、計り知れない影響を及ぼしたと言われています。
デビュー曲「サイレントマジョリティー」で世間を驚かせた当時、彼女はバラエティ番組などで年相応の無邪気な笑顔をよく見せていました。
しかし事件を境に、公の場で笑顔を見せる機会が極端に減り、シリアスな表情でパフォーマンスに臨む姿が増えていきます。
2017年末の音楽番組で見せた、まるで何かに憑依されたかのような鬼気迫るダンスは、多くの視聴者を圧倒しました。
一部のメディアやファンの間では、あの事件によるトラウマや、センターとしての重圧が複合的に絡み合い、彼女の表現スタイルを変化させたのではないかと囁かれています。

その後、2020年1月に欅坂46を脱退し、ソロの表現者として映画『響 -HIBIKI-』やドラマ『ドラゴン桜』などで見事な存在感を示していくことになります。
心の奥底に抱えた葛藤や恐怖すらも、圧倒的なパフォーマンスという形に昇華してしまう。
痛ましい出来事ではありましたが、結果として彼女が持つ表現者としての「凄み」を研ぎ澄ますきっかけの一つになったのかもしれません。
まとめ:事件の教訓と唯一無二の表現者としての現在
今回は、2017年に起きた握手会襲撃事件の経緯と、平手友梨奈さんにもたらした変化について振り返りました。
この事件は、アイドルとファンが直接触れ合うイベントに潜むリスクと、ネット上の言葉が現実の暴力へと転化する恐ろしさを社会に突きつけました。
業界全体のセキュリティ意識を大きく変えた、重要な教訓として記憶されるべき出来事です。
事件以降、彼女の表情からかつての無邪気な笑顔が消えてしまったことは、事実としてあるのでしょう。
しかし、16歳の少女が命の危険すら感じるような恐怖を味わいながらも、決して表現の舞台から降りなかった事実には、ただただ感心するばかりです。
あの感情を押し殺したようなクールな表情は、過酷な環境から自分自身の心を守るための「鎧(よろい)」だったのではないでしょうか。
逆境を乗り越え、誰にも真似できないオーラを纏った平手さんの今後の活躍を、これからも一人の観客として静かに見守っていきたいですね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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