いつもテレビの向こうで、底抜けに明るい笑顔を届けてくれる明石家さんまさん。
70歳を超えられた現在も、その圧倒的なパワーで日本中を笑いの渦に巻き込んでいますよね。
でも、そんなさんまさんの底知れぬ明るさの裏側には、何度となく死の淵から「命拾い」をしたという、信じがたい運命の分岐点があったことをご存知でしょうか。
今回は、日本中を悲しみで包んだあの事故や大火災といった運命的な出来事と、彼が貫く「生き方」の真髄について、一緒に見つめていきたいと思います。
収録が早まった奇跡。いつもの便を回避した運命の一日

さんまさんの人生を語る上で絶対に忘れてはいけないのが、1985年8月12日に起きた日本航空123便(JAL123)の墜落事故です。
520名もの尊い命が奪われた、歴史に残る痛ましい大惨事でした。

当時、さんまさんは毎週月曜日に大阪のラジオ番組『MBSヤングタウン』に出演するため、まさにこの18時12分発の便を「いつもの飛行機」として利用されていました。
しかし事故当日、フジテレビ『オレたちひょうきん族』の収録が予想以上に早く終わったのです。

そのため、さんまさんは予定を早め、一つ前の全日空(ANA)便に変更して大阪へと向かいました。
このほんのわずかなスケジュールの前倒しが、文字通り彼の命を繋ぎ止めることになったのです。
大人の社会で生きていれば、「たまたま予定が早まる」なんてことは日常茶飯事ですよね。
しかし、そのありふれた偶然が自分の生と死を完璧に分けてしまったとき、人は「運が良かった」という言葉では片付けられない、途方もない畏れを抱くのではないでしょうか。
悲劇の記憶と「新幹線移動」に込められた静かな祈り

間一髪で難を逃れたさんまさんですが、この出来事が彼に与えたショックは計り知れないものでした。
この日を境に、さんまさんは東京と大阪間の移動手段を完全に新幹線へと切り替えています。
現在に至るまで「飛行機には乗らない」という生活を徹底されているのは、この時の出来事が深く心に刻まれているからに他なりません。
実はこの悲劇的な事故では、国民的歌手である坂本九さんも搭乗されており、帰らぬ人となりました。

お二人は1970年代に京都の弓道場で偶然出会って以来の仲で、1980年にはテレビ番組『スター千一夜』で共演し、親交を深められていたそうです。
事故の第一報が入ったラジオ収録中、さんまさんは坂本さんの無事をただひたすらに祈っていたといいます。

後年、ご本人が「生かされてんのやと思って、そこから飛行機乗れなくなってしまった」と語られた言葉の重み。
何十年もの間、新幹線の窓から景色を眺めるたびに、さんまさんはあの日空へ散った命へ、静かな祈りを捧げ続けているのでしょう。本九さんとの知られざる絆!弓道場での出会いと座右の銘に重なる深い死
直感が命を救う。定宿での強い違和感と異例の決断

さんまさんの運命的なエピソードは、実は飛行機事故だけではないのです。
1982年2月に発生し、33人が犠牲となった「ホテルニュージャパン火災」でも、彼の並外れた感覚が危機を回避していました。
当時、吉本興業は東京での定宿としてこのホテルを利用していました。
しかしさんまさんは、ホテルに足を踏み入れた際「廊下に霞がかかっている」「空気の回り方や音が気持ち悪くて寝つきが悪い」と、強い違和感を覚えたそうです。
そしてなんと、自ら「追加料金を出すから宿を代えてくれ」と会社に直訴して環境を変えてしまいました。
これを聞いた他のタレントたちも追従し、吉本の芸人たちはこのホテルを使わなくなり、その数ヶ月後にあの未曾有の大火災が発生したのです。

日常のささいな違和感を気のせいにせず、自腹を切ってでも環境を変える行動力。
常に周りの空気を読み、人の心の機微を察知してお笑いに変えていく鋭い観察眼が、無意識のうちに危険信号をキャッチしていたのかもしれませんね。
まとめ:幾多の危機を越えて。「生きてるだけで丸儲け」の真意

JAL123便の事故やホテルニュージャパンの火災など、一度でも遭遇すれば人生観が変わってしまうような出来事。
それらを偶然と直感で紙一重で回避してきた明石家さんまさんの歩みには、ただただ胸を打たれます。
幼い頃にお母様や弟さんを亡くされた辛い過去を持つ彼は、ご自身の命すらも幾度となく危機に晒されながら、「自分は生かされている」という思いを静かに、そして強く抱き続けてこられたのだと思います。
彼の有名な座右の銘「生きてるだけで丸儲け」。
この言葉は、決して楽観的なだけのキャッチフレーズではなく、死と隣り合わせの経験から絞り出された、命そのものへの深い深い感謝の言葉だったのですね。
私たちが次にテレビでさんまさんの大爆笑を見たとき。
その弾けるような笑顔の奥に、生きている喜びを全力で噛み締める、ひとりの人間の温かい魂を感じることができるのではないでしょうか。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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