『暴れん坊将軍』としてお茶の間を魅了し、「マツケンサンバII」で日本中を元気づける松平健さん。71歳を迎えた今も、その輝きは衰えることを知りません。
しかし、その華やかなキャリアの裏で、彼のプライベートはまさに波瀾万丈でした。その人生で経験した結婚回数は3度。この数字だけを見ると、「さすがはスター」「プレイボーイなのでは?」というイメージを持つ人もいるかもしれません。
ですが、その一回一回の結婚には、光と影、そして知られざる深い物語がありました。この記事では、松平健さんの結婚歴を紐解きながら、大地真央さんとの出会いと別れ、2番目の嫁・松本友里さんとの悲劇、そして現在の妻と掴んだ穏やかな幸せを追います。
これは、一人の男の誠実な愛の記録です。
第1章:大地真央との結婚と離婚 – スター同士の華麗なるすれ違い

1990年、松平健さんは37歳で、元宝塚のトップスター・大地真央さん(当時34歳)と結婚。まさに昭和の終わりを飾る、ビッグカップルの誕生でした。
二人の馴れ初めは、1987年の舞台『風と共に去りぬ』での共演。互いに惹かれ合い、松平さんは「話をしててもホッとできる」、大地さんは「誠実であったかくて包容力のある方」と語り、幸せオーラに満ち溢れていました。2億円ともいわれた豪華披露宴は、二人の未来を象徴するかのようでした。
しかし、スター同士の結婚は、輝かしいばかりではありません。松平さんは『暴れん坊将軍』の撮影で京都に、大地さんは舞台で全国へ。互いにキャリアの絶頂期にあったからこそ、その生活はすれ違いの連続でした。港区に建てた5億円の豪邸も、二人が共に過ごす時間はあまりに短く、いつしか「仮面夫婦」とまで報じられるようになります。
そして2003年、結婚13年目にして離婚。二人は多くを語らず、「互いの人生を見つめ直した結果」と静かに別々の道を歩み始めました。これは、互いの才能を認め、キャリアを尊重したからこその、大人の決断だったのかもしれません。
第2章:松本友里との再婚、そして突然の悲劇

大地真央さんとの別れから2年後の2005年。松平さんは、14歳年下の元女優・松本友里さんと再婚します。彼女は、かつて『暴れん坊将軍』で共演した、気立ての優しい女性でした。
翌年には長男が誕生。52歳にして初めて父親になった松平さんの喜びは、計り知れないものがあったでしょう。家庭では良き妻、良き母であった友里さんと、子育てに励む松平さん。ようやく手に入れた穏やかな家庭は、幸せそのものに見えました。
しかし、運命はあまりにも残酷でした。
出産後、そして実母の介護が重なり、友里さんの心は少しずつ蝕まれていきます。パニック障害、不眠症、うつ状態…。松平さんは必死に彼女を支えましたが、その苦しみは想像を絶するものだったのでしょう。
2010年11月、友里さんは自らその命を絶ちます。享年42歳。これが、多くの人が衝撃を受けた、2番目の妻の死因でした。

「私の力不足でした」。松平さんは、800字を超える長文コメントで、自らを責め、妻の闘病の苦しみを明かしました。わずか4歳の息子を遺して逝ってしまった妻への想いと、父親としての責任。この悲劇は、彼の人生に深い影を落としました。
第3章:現在の妻と歩む道 – 息子と見つけた新しい光

最愛の妻を失い、松平さんはシングルファザーとして息子を育てる道を選びます。朝6時に起きてお弁当を作り、学校行事にも欠かさず参加する「イクメン」としての日々。その姿は、かつての「口説き将軍」のイメージとはかけ離れた、愛情深い父親そのものでした。
そんな彼に、再び光が差し込みます。
2015年7月、61歳で一般女性との再々婚を発表。現在の妻となった彼女は、松平さんが子育ての悩みを相談するうちに、愛を育んだ相手でした。
「結婚を決めたのは、息子の気持ちが大きかった」
当時9歳だった長男が心から賛成してくれたことが、大きな決め手になったと語っています。彼女には娘とお孫さんもおり、松平さんは新しい家族と共に、温かい家庭を築き直しました。2025年現在、高校3年生になった息子さんとは「友達のような関係」だそうです。
まとめ:3度の結婚は、彼の誠実な人生そのもの
松平健さんの3度にわたる結婚歴。それは決して「女性を取っ替え引っ替え」という言葉で片付けられるものではありません。
スター同士の宿命的な離婚、最愛の妻との悲しい死別、そして息子と掴んだ現在の幸せ。一つ一つの結婚が、彼の人生を深く、豊かにしてきました。
波瀾万丈の道を歩みながらも、常に家族を想い、責任を果たそうとしてきたその姿は、まさに誠実そのもの。華やかな「将軍」の鎧の下にある、一人の男の優しさと愛情こそが、松平健さんという人間の本当の魅力なのではないでしょうか。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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