【なぜ】五輪で「ポケットに手を突っ込み」銀メダル?話題の射撃選手ユスフ・ディケチの正体

2024年パリオリンピック、射撃競技に現れた一人の選手が世界中の注目を独占しました。高価な射撃用ゴーグルやジャケットも着けず、Tシャツに普通のメガネ、そして片手を悠然とポケットに入れたままターゲットを撃ち抜く――。

その独特なスタイルから、日本では「無課金おじさん」の愛称で親しまれ、一躍時の人となったトルコ代表、ユスフ・ディケチ選手。

しかし、その飾らない姿の裏には、トルコ軍の上級曹長という経歴と、数々の大会を制してきた輝かしい実績が隠されていました。この記事では、謎に満ちたベテラン射撃手、ユスフ・ディケチ選手の魅力と強さの秘密に迫ります。

目次

ユスフ・ディケチ選手のwiki風プロフィール

まずは、彼の基本的なプロフィールをご紹介します。

名前:ユスフ ディケチ(Yusuf Dikeç)
生年月日:1973年1月1日
出身地:トルコ国カフラマンマラシュ州ギョクスン
身長:180cm
所属:トルコ陸軍 憲兵隊スポーツクラブ
階級:上級曹長
競技:射撃(10mエアピストル、50mピストル)

ユスフ・ディケチは、トルコのスポーツ射撃選手です。

彼はピストル種目で競技を行っており、彼は憲兵隊スポーツクラブクラブで、スポーツ活動を続けています。

ユスフ・ディケチの出身地

トルコ国カフラマンマラシュ州ギョクスン

なぜ?話題の「ポケット撃ち」と「無課金」スタイルの秘密

彼の代名詞となった、片手をポケットに入れたまま撃つ「ポケット撃ち」。その理由について、本人はインタビューで「体を安定させ、バランスを維持するためにやっているだけ。それ以上の意味はない」と語っています。

無駄な動きを一切排除し、体幹を安定させるための、長年の経験から編み出された合理的なスタイルだったのです。

また、高価な専用装備を身につけない「無課金」スタイルにも、彼の哲学が反映されています。彼は「オリンピックの中心にあるべきはフェアプレー。人間の能力だけで競うべきだ」と考えており、あえて特別な機材に頼らないことを選択しています。この実直な姿勢が、多くのファンの心を掴みました。

SNSで人気爆発!日本からの愛称に本人も反応

彼のユニークなスタイルはSNS、特に日本で大きな話題となり、「無課金おじさん」の愛称で数々のファンアートが投稿されました。

驚くべきことに、ディケチ選手はこれらの投稿に気づき、ある日本のファンが描いたデッサンを自身のX(旧Twitter)で「素晴らしい絵だ」と引用して紹介。このファンとの交流はさらに大きな反響を呼び、彼の親しみやすい人柄を世界中に知らせるきっかけとなりました。

輝かしい実績:ベテラン軍人の射撃経歴

彼のキャリアは、決して一発屋ではありません。2001年からスポーツ射撃を始め、長年にわたり世界のトップで戦い続けている真の実力者です。

  • 2001年: スポーツ射撃を開始。
  • 2006年: CISM(国際ミリタリースポーツ評議会)主催の世界選手権25mセンターファイアピストルで新記録を樹立。
  • 2012年:
    • ISSFワールドカップファイナル 10mエアピストルで銅メダル獲得。
    • ロンドンオリンピックに10mエアピストル、50mピストルで出場。
  • 2024年:
    • パリオリンピック 混合10mエアピストルにシェウヴァル・イライダ・タルハン選手と共に出場し、銀メダルを獲得。この種目においてトルコ史上初のメダルという快挙を成し遂げる。

軍人として培われた強靭な精神力と規律が、彼の精密な射撃を支える基盤となっていることは間違いないでしょう。

【豆知識】10mエアピストルはどんな競技?

ユスフ選手がメダルを獲得した「10mエアピストル」は、その名の通り10m先の的に向かって空気銃で弾を撃ち、その合計点数を競う競技です。的の中心にある10点の円は直径わずか11.5mm。まさに極限の集中力と精密さが求められる世界です。

まとめ:ロス五輪にも意欲!進化し続けるベテラン

パリオリンピックで世界を魅了したユスフ・ディケチ選手。その強さは、長年の経験に裏打ちされた技術と、流行に流されない確固たる哲学にありました。

インタビューでは「(2028年の)ロサンゼルス五輪で金メダルを獲る」と、次への意欲も語っています。

これからも、独自のスタイルを貫くベテランシューターの活躍から目が離せません。

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