日本の音楽史に、彗星のごとく現れた一人の天才少女。1998年、15歳という若さで放ったデビューシングル『Automatic/time will tell』は、あっという間にダブルミリオンを達成。
翌年にリリースされたアルバム『First Love』は、今なお破られていない日本歴代1位、765万枚以上という、まさに歴史的な大記録を打ち立てました。
英語と日本語を自由に行き来する歌詞、聴く人の心の奥深くにまで届く、切なくも力強い歌声。彼女の音楽は、瞬く間に日本中を虜にしました。
そして、その輝きは色褪せることなく、近年もNetflixドラマ『First Love 初恋』や、映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の主題歌を手掛けるなど、時代を超えて私たちの心を揺さぶり続けています。
まさに、日本の音楽シーンを代表する唯一無二のアーティスト、宇多田ヒカルさん。
しかし、そんな宇多田ヒカルさんですが、
- ダサい
- 声出てない
- オワコン
など、嫌い、苦手と心無い言葉を投げかけられることもあるようです。
本当のところはどうなのでしょうか。それとも、そこには何か誤解があるのでしょうか?
宇多田ヒカルさんがなぜこのような評価を受けるのか、その理由を深く掘り下げて調べてみたいと思います。
宇多田ヒカル、嫌い苦手?
日本の音楽シーンのトップを走り続ける、宇多田ヒカルさん。
しかし、その輝かしい功績とは裏腹に、一部では「嫌い」「苦手」といった、少し意外な声も聞こえてくるんです。
実際に、X(旧Twitter)などでリアルな声を探してみると…。



かなりストレートで、厳しい言葉が並んでいますよね。
これほどの才能を持つ彼女が、なぜ一部の人々からネガティブな感情を抱かれてしまうのでしょうか。
その背景には、いくつかのハッキリとした理由があるようです。
早速、その中身を一緒に見ていきましょう。
宇多田ヒカルが嫌いといわれる理由1、ダサい

まず一つ目の理由として、意外にも「ダサい」という声があるようです。

「え、あの宇多田ヒカルがダサい?」と驚く人も多いのではないでしょうか。
一体、彼女のどんな部分がそのように感じられてしまうのでしょうか。
「歌詞が直球すぎる」「仕草が品がない」…具体的な事例
最近で言うと、2025年に発表された新曲『Mine or Yours』が、その一例です。夫婦別姓をテーマにしたこの曲の歌詞が、一部で「メッセージがストレートすぎてダサい」と物議を醸しました。
また、お茶のCMで見せた、指についたお米をペロッと舐める仕草。これが一部の視聴者から「品がない」「見ていて不快」といった批判を受けてしまったこともありました。
なぜ「ダサい」と感じる人がいるのか?
では、なぜ彼女の言動が「ダサい」と受け取られてしまうことがあるのでしょうか。
そこには、デビュー当時に誰もが抱いた「15歳の天才少女」という強烈なイメージと、現在の彼女との間に生まれた、わずかなギャップがあるのかもしれません。
あまりにも「完璧でカッコいい」という期待値が高いからこそ、少しでもイメージと違う人間らしい一面が見えると、「あれ?」と違和感を抱かれてしまう…。これは、長年トップを走り続けるスーパースターならではの、悩ましい問題と言えそうです。
でも、そこには彼女なりの深いワケがあった!
しかし、実はその「ダサい」と見られてしまった言動には、彼女なりの深い想いや背景が隠されているんです。
『Mine or Yours』の直球な歌詞は、彼女が持つ社会問題への真摯なメッセージの表れ。2021年に自身が「ノンバイナリー」であると公表したように、彼女は音楽を通して、少しでも世の中が良くなれば、という強い想いを持っているのです。それは決して「ダサい」ものではなく、彼女なりの社会貢献と言えるでしょう。
また、CMで見せた米粒を舐める仕草も、彼女の飾らない「自然体」なキャラクターが表れたもの。ニューヨークで生まれ、現在はロンドンで暮らす彼女にとって、それはごく自然な行動だったのかもしれませんね。
つまり、一部で「ダサい」と言われてしまうのは、彼女のまっすぐな想いや、私たちとは少し違う文化的な背景が、誤解されて伝わってしまった結果のようです。
むしろその裏には、彼女の真摯さや飾らない魅力が隠れている、と言えるのではないでしょうか。
宇多田ヒカルが嫌いといわれる理由2、声出てない

続いて二つ目の理由は、彼女の生命線とも言える「歌声」に対する、少し辛口な意見です。

2024年のテレビ出演や海外ツアーの様子を見て、このように感じてしまう人もいるようなんです。一体どうしてなのでしょうか。
なぜ「声が出ていない」と感じる人がいるのか?
その背景を覗いてみると、いくつかの理由が見えてきました。
一つは、あまりにも鮮烈だったデビュー当時のイメージとのギャップです。
15歳で日本中を魅了した、あの透き通るようなハイトーンボイス。多くの人が、今も無意識にその頃の彼女の声を基準にしてしまい、「昔と比べて声量が落ちた?」と感じてしまうのかもしれません。
もう一つは、彼女の代名詞でもある「ちりめんビブラート」という独特の歌唱法です。
この細かく震えるような歌い方が、聴く人によっては「音程が不安定に聞こえる」ことがあるんですね。特に、最近の「THE FIRST TAKE」で見せた、感情を込めた歌い方が、一部では「音がブレている」と捉えられてしまったようです。
でも、それは「劣化」ではなく「進化」の証
しかし、これらの批判は、少し見方を変えると、彼女のアーティストとしての「深み」の表れとも言えるんです。
もちろん、40代を迎え、出産も経験した彼女の声は、10代の頃と同じではありません。ですが、それは決して「劣化した」のではなく、人生経験を重ねたからこそ出せる「優しさ」や「温かみ」が加わった、と見ることもできるのではないでしょうか。
また、「音程が不安定」に聞こえるビブラートも、実は彼女が歌に込める「切なさ」や「儚さ」を表現するための、意図的なテクニック。技術的な正確さよりも、感情を伝えることを何よりも大切にしている、彼女のアーティストとしてのこだわりの表れなんです。
つまり、「声が出ていない」という批判は、デビュー当時の輝かしいイメージが強すぎることや、彼女の高度な表現テクニックからくる、ある種の「誤解」のようなもの。
むしろ、今の彼女の歌声は、様々な経験を経て、より一層、私たちの心に寄り添う深みを増しているのかもしれませんね。
宇多田ヒカルが嫌いといわれる理由3、オワコン

そして三つ目の理由が、最も手厳しいかもしれません。「オワコン」――つまり、「終わったコンテンツ」だという意見です。

2025年に新曲のCMが流れたタイミングで、このように感じた人もいたようです。
なぜ「オワコン」に見えてしまうのか?
一体なぜ、今なお活躍する彼女が「オワコン」と呼ばれてしまうことがあるのでしょうか。
最大の理由は、やはりデビュー当時のインパクトがあまりに巨大すぎたことでしょう。
『First Love』で765万枚という、もはや神話的な記録を打ち立てた彼女。その頃の輝きと比べて、「最近は昔の曲ばかり歌っている」「昔ほどじゃない」と感じてしまう人がいるのも、無理はないのかもしれません。
加えて、最近はテレビなどのメディアであまり姿を見かけないことも、「終わった人」という印象を与えているようです。音楽番組への出演も限定的なため、「そういえば最近見ないな…」と感じる人がいても不思議ではありません。
でも、現実はまったく違う!
しかし、本当に彼女は「オワコン」なのでしょうか?
その答えは、断じて「NO」です。現実は、全く逆のようです。
確かにCDの売上枚数だけを見れば、全盛期には及びません。でもそれは、音楽業界全体がCDからストリーミングへと形を変えたから。彼女は今もなお、新曲をリリースすれば世界中の音楽チャートを賑わせ、2024年の全国ツアーも大成功を収めています。
メディアへの露出が少ないのも、彼女が「音楽そのもので勝負したい」という強いこだわりを持っているからこそ。過剰な宣伝活動に頼らず、純粋に作品の力だけでファンに届けたいという、彼女のアーティストとしての美学があるのです。
つまり、「オワコン」という声は、彼女の表面的な活動しか見ていない人たちの、少し早まった意見のようです。
その音楽は、今も色褪せるどころか、さらに深みを増して進化し続けています。宇多田ヒカルは、決して「終わったコンテンツ」などではなく、これからも日本の音楽シーンを照らし続ける、「現役の伝説」なのです。
宇多田ヒカルが好き!
さて、ここまで宇多田ヒカルさんに対して、少し厳しいご意見や、「苦手」と感じる一部の声があることをご紹介してきました。
しかし、忘れてはいけないのは、それらはあくまで“一部”の声だということです。
ひとたびSNSに目を向ければ、そんな辛口な意見をはるかに上回る、たくさんの愛にあふれたメッセージでタイムラインが埋め尽くされているんです。



ご紹介したのはほんの一部ですが、このように、ファンの方々からの熱く、そして温かいメッセージで溢れています。
デビューから25年以上が経った今でも、彼女の音楽と人柄が、どれほど多くの人々に愛され、日々の支えになっているかが伝わってきますよね。
宇多田ヒカルが嫌い苦手といわれる理由3選!まとめ
今回は、宇多田ヒカルさんが「苦手」「嫌い」と言われてしまう理由について、さまざまな角度から深く掘り下げてきました。
いかがでしたでしょうか。
「ダサい」という声は、彼女の飾らない自然体な姿や、音楽に込めた真摯なメッセージが、少し誤解されてしまった結果のようでした。
「声が出てない」という意見も、デビュー当時の強烈なイメージが強すぎるあまり、年齢や経験を重ねた「進化」が見過ごされてしまっているのかもしれません。
そして「オワコン」という手厳しい言葉も、メディアへの露出を控え、音楽と真摯に向き合う彼女のストイックな姿勢への、ある種の裏返しと言えそうです。
結局のところ、宇多田ヒカルさんが一部でネガティブに言われてしまうのは、彼女が「規格外の天才」であり、その期待値があまりにも高すぎることが、最大の理由なのでしょう。
デビューから25年以上経った今も、私たちは無意識のうちに、あの15歳の天才少女の面影を追い求め、ほんの少しの変化に戸惑ってしまうのです。
しかし、今回調べてみて改めて感じたのは、彼女が決して過去の栄光に安住することなく、一人の人間として、一人のアーティストとして、今もなおもがき、進化し続けているということです。
好き、嫌い。評価は人それぞれです。
ですが、彼女の音楽が、そしてその生き様が、これからも私たちの心を揺さぶり、時代を動かしていくことだけは、間違いなさそうです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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