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有為之 おくやま
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藤井風が愛する数字「9」と432ヘルツ:楽曲の心地よさを生むアーティストの遊び心

「あなたの好きな数字はなんですか?」
もしそう聞かれたら、どう答えるでしょうか。
おそらく「7」や「3」といった、縁起の良い数字を真っ先に思い浮かべる方が多いですよね。

しかし、国内外で絶大な人気を誇るシンガーソングライター・藤井風さんは、少し変わった答えを持っています。
彼が好むのは、日本では「苦」を連想させ敬遠されがちな「9」という数字なのだとか。

なぜ彼は、あえてこの数字を愛しているのでしょうか。
その理由を「音楽的な視点」からひも解いていくと、彼の楽曲が私たちの耳に心地よく響く、ある計算された仕掛けが見えてきます。

目次

どんな色にも染まらない、ブレない自分軸の数字「9」

実は数字の「9」には、思わずハッとさせられるような面白い特性が隠されています。
どんな数に9を掛けても、答えの各桁の数字を足すと必ず「9」に戻るという法則です。

たとえば、「9 × 2 = 18(1+8=9)」「9 × 5 = 45(4+5=9)」といった具合ですね。
何と掛け合わせても、最終的に「自分自身」に戻ってくる。
まるで、周りの環境に流されず、永遠に自己を保ち続ける不思議な力を持った数のようです。

音楽業界という変化の激しい世界に身を置きながらも、決して流行に流されることなく、独自のスタイルを貫く藤井風さん。
彼が発する言葉や日々の行動がブレないのも、この「9」という数字のように、周りに染まらない確固たる自分軸を持っているからなのだと深く頷かされます。

432ヘルツの採用に見る、音楽家としての研ぎ澄まされた直感

そして、ここからが彼のアーティストとしての面白いところです。
彼は好きな数字を「9」と答える一方で、自身の楽曲制作において「432ヘルツ(Hz)」という音のチューニング(音の高さの基準)を意識的に取り入れています。

一見すると無関係に見えるこの2つの要素ですが、実は「4+3+2=9」という見事な数式で繋がっています。
バラバラの数字を足し合わせると、彼が愛する「9」へと帰結するのです。

過去に音楽番組に出演された際も、「432という数字になぜか惹かれた」「9が好きで、4、3、2足したら9みたいな」と語り、ファンの間でも大きな話題を呼びました。

小難しい音楽理論を振りかざすのではなく、「好きな数字の組み合わせだから」という極めてシンプルな理由でチューニングを決めてしまう。
そんな見えない繋がりを楽しむ軽やかな遊び心に、理屈を超えた天才特有のセンスの良さを感じてしまいますよね。

440ヘルツのJ-POPと聴き比べてわかった「音のまろやかさ」

では、その「432ヘルツ」で作られた音楽は、リスナーである私たちにどんな体験をもたらしてくれるのでしょうか。

現在、世界中の音楽のチューニングは、ピアノの「ラ」の音が440ヘルツになるように国際基準で定められています。
私たちが普段テレビやスマートフォンから聴いているJ-POPのほとんどは、この440ヘルツで作られており、明るくシャープでハッキリとした力強い印象を受けます。

一方で、風さんは「まつり」「花」「満ちてゆく」といった代表曲で、意識的に432ヘルツの調律を施しています。
実際にイヤホンをつけて普通のJ-POPと聴き比べてみると、その違いは「耳への当たり方」でハッキリとわかります。

432ヘルツの楽曲は、音がまろやかで角がなく、まるでアコースティック楽器を目の前で弾いてもらっているような温かい響きを持っています。
情報過多で、常に強烈な刺激にさらされている現代社会。
彼の音楽を聴くとスッと肩の力が抜けるのは、決して不思議な魔法などではなく、聴く人の耳に負担をかけない「やわらかな音響設定」という確かな音楽的アプローチによるものだと深く感心します。

まとめ

今回は、藤井風さんの好きな数字「9」と、楽曲に取り入れられている「432ヘルツ」の関係について、音楽的な視点からひも解いてみました。

「9が好きだから、足して9になる432ヘルツを選ぶ」という直感的なアプローチ。
そしてそれが結果として、現代のデジタルサウンドとは一線を画す、耳に優しいアナログな温かみを生み出しています。

難しい理論で自分を大きく見せるのではなく、「心地よいからやってみる」とピュアに音を楽しむ。
その未完成でフラットな姿勢こそが、彼が多くのリスナーから愛される一番の理由なのでしょう。

次に彼の楽曲を聴くときは、ぜひイヤホンをつけて、その「やわらかな響き」と「4+3+2=9」の遊び心に耳を澄ませてみてください。
きっと、彼の音楽家としての細やかな気配りが、より一層深く心に沁み渡るはずです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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